オフショア開発が解約される理由とその対策
- オフショア開発コンシェルジュ
- 5月7日
- 読了時間: 3分

オフショア開発は、コスト削減や人材確保の有効な手段として多くの企業に採用されていますが、すべてのプロジェクトが成功するわけではありません。中には、途中で契約が打ち切られてしまうケースもあります。
本記事では、オフショア開発が解約に至る主な理由と、それを未然に防ぐための対策をご紹介します。
解約される主な理由と対応策
1. コミュニケーション不足・認識のズレ
■ 課題
仕様の理解不足、認識齟齬、文化や言語の違いによって、「思っていた成果物と違う」という事態が発生。
■ 対応策
日本語対応可能なブリッジSEの配置
定例MTG・日報・議事録を通じたコミュニケーションの可視化
要件定義・UI設計段階での共同レビュー
2. 品質不良・バグの多発
■ 課題
リリース後にバグが頻発する、コードの品質が低いなど、納品物に対する信頼が損なわれる。
■ 対応策
コーディング規約の事前合意とコードレビュー体制の構築
単体/結合テスト・E2Eテストの自動化とレビュー報告
CMMIやISOなど国際基準に基づいた開発プロセスの導入
3. プロジェクト進行の遅延
■ 課題
進捗が予定より遅れ、ビジネス側のスケジュールに支障をきたす。
■ 対応策
アジャイルやスクラムによる短期サイクルでの開発管理
KPIベースの進捗管理(バーンダウンチャート等)
リスク予測とリカバリープランの事前策定
4. セキュリティ・情報漏洩リスクへの懸念
■ 課題
顧客データや仕様が海外に渡ることへの心理的・実質的な不安。
■ 対応策
開発環境のVPN隔離・アクセス制限・監視ログの導入
日本側サーバーでの開発(オンプレ/クラウド)対応
情報セキュリティに関する契約(NDA・ISMS対応など)の整備
5. 開発体制の柔軟性がない
■ 課題
要望に応じたチーム体制の拡縮やスキル変更が難しい。
■ 対応策
スキルマップに基づいた柔軟なリソースアサイン計画
ランピングアップ/ダウンの可視化と事前通知ルールの設定
チーム編成の段階から「変更ありき」の前提で契約設計
解約リスクを減らすには「伴走型の関係構築」が鍵
単なるコストメリットだけを求めると、プロジェクトは“価格勝負”に陥りがちです。むしろ重要なのは、**「自社のパートナーとしての価値を共有できるか」**という観点。
以下のポイントを意識することで、長期的な信頼関係が構築できます:
ビジネスゴールまで理解した上での提案力
定期的なプロセス改善ミーティング
顧客ごとの開発フロー・業務文化への柔軟な適応
最後に
オフショア開発は、適切なマネジメントと信頼構築があれば非常に強力なビジネス手段です。「失敗しないオフショア」には、契約前の丁寧な設計と、契約後の継続的な改善文化が不可欠です。
弊社では、品質・柔軟性・日本語対応の3軸で、お客様のオフショア開発を全力でサポートしています。解約リスクに不安がある企業様も、まずはお気軽にご相談ください。
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